東京国際チンギスハン草原文化映画祭

 東京国際チンギスハン草原文化映画祭と題した、モンゴルと内モンゴルで制作された映画を、東京で上映するプロジェクトが始動されている。内容は新旧作を問わず、合わせて6作品がエントリーされ計画がされている。

 映画祭実行委員会代表のセルグレンさんによれば、映画という文化の発信を通して、モンゴルと日本の架け橋をおこなっていきたと目を輝かせた。映画祭が実施される期間は、2016年12月15、16日とし、会場には都内にある文京区シビックホールで催しされる。

 現在セルグレンさんは、日本とモンゴルを往復しながら最終調整をおこない、開催中にはゲストとしてモンゴルから映画を研究されている大学教授も来日させるようだ。


また、東京国際チンギスハン草原映画祭に先駆けて、6月5日には都内にある渋谷アップリンクにてモンゴル短編映画祭をプレ開催。若手の渾身力作5本を上映した。そのなかには、セルグレンさん自身が監督を務めた自叙伝作品もあった。映画のタイトルは、わたしの東京物語ーイビキ』。物語は、内モンゴルから日本へ訪れた留学生夫婦バトとトヤ。日本の文化に慣れたトヤに対し、夫のバトはなかなか馴染むことができずいた。モンゴル人のバトには、頭を下げて謝る習慣がないことから、アルバイト先でお客とトラブルになってしまったのだ…。今作はセルグレンさんが日本映画大学在学中に撮影をした作品で、自分が留学していた生活感の経験談としての苦労を、文化の違いで翻弄した姿をほろ苦く描いた興味深い作品だ。


 また、バダラングイ監督の『秋』では、草原に住む青年バグンは、自宅の牧草地の地下に鉱物資源が眠っていて、その土地が高額で売れることを知る。都会での生活に憧れていたバグンは、母親の反対を押し切って自分勝手に牧草地と牧畜を売ってしまう。さらにその資金を元手にを儲けて、都会で母親と一緒に暮らすことを夢見ていたバグンであったが思いもよらなかった事件が起きてしまう…。モンゴルに住む若者と母親の思いのすれ違いを描いた作で、母親の愛情の深さを感じてならない。

 他にも、ヒアン監督の『霧』、ムラミ監督の『草原書店』、アラパンタポ監督の『子馬』が日本で初公開された。プレイベントが開催された劇場には、モンゴル映画を初めて目にする日本人の若者を中心に盛り上がりを見せた。映画ファンの観客の一人は、「モンゴルでも日本人と変わらず、若者たちが映画を作っている事実をことを初めて知った」と語り、12月の映画祭でも、また観に駆けつけたいと話してくれた。このような声を直接耳にしたセルグレンさんは、この成功を12月に開催する映画祭に繋げたいと、大きな手応えと、自信を得たようだ。

 今後もセルグレンさんの挑戦は続き、またこれからのモンゴル映画の動向に注目していきたい。


写真提供:

モンゴル映画祭実行委員会